甘党っぽい顔の人

絵:ちちるちる
世の中にはどちらかというと甘い物の方が好きな人種と、
どちらかというとお酒が好きで、お酒に合う辛いものやしょっぱい物の方が好きな人種が存在する。
私は自他共に認める甘党なのだが、
腑に落ちない判定をされたことが一度だけ有る。
あれは高校生時代。大吉という居酒屋チェーン店でアルバイトをしていた時のことだった。
「藤村くんは甘党?辛党?」
と唐突に大吉常連客BIG3(マスター命名)であるKANENAGAさんに問われたので、
「甘党です…」
と即答したところ
「ああ、そんな顔しとるわ。」
あ あ 、 そ ん な 顔 し と る わ 。
…どういう意味なのだろうか。
甘党っぽい顔の人間がいるということは、
辛党っぽい顔の人間も存在するのだろうか。
甘い物を食べているのを目撃されたわけでもなく、
ただ顔の造形だけでそう判断されてしまうのは全く以て腑に落ちない。
続けてKANENAGAさんは焼き鳥を片手に3杯目の生ビール呷りながらをこう言った。
「わし辛党やねん。」
知っとるわ!!!!!
そんな歌を私は書きたい。