命座_製作余談

Guest Creator(絵) : 冬灯紗沙
作詞・作曲 : 藤村哲弘
いつか自分でも歌えるようになりたい『命座』。 ここでは楽曲製作に至る話や、製作途中の当時の考え等を余談として残しておきたいと思います。
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古来より、人は星を繋いできた。 大きく輝く星を繋げ、形に捉え「星座」として呼称している。
「人は死ねば星になるんだよ」 幼い頃にそんな話を聞いたことが有る。
6歳の秋、祖父が死んだ。 14の春、クラスメイトの聖くんが死んだ。 20の時、祖母が死んだ。 そして・・・
確かに、たくさんの人々の心(夜空)でみんなは輝いている。
人が死ぬ。 近くにいた人々や、想いを寄せる人々の心(夜空)でそれは輝く。 各々によって見える位置や輝き方は違えど、唯一無二の同じ星。
この世での繋がりを絶たれてしまったと思いたくないのなら、 代わりに何かをつないでおきたい。 ならばそれら全部を繋げてみましょう。
そしてそれを、『命座』と名付けましょう。
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お感づきの方もいらっしゃるでしょうし、ご存知の方もいらっしゃると思います。 『命座』と『氷のなかに』は関連作です。
私が曲を作る際、上記のような設定詩を想い浮かべることから始まります。 その世界観に移入しながらじっくり煮詰めていくのが最も多い手法です。 設定詩を表に出さず直接作詞に移ることもありますが、気に入った曲のものは公開することにしようと決めたのがこの楽曲からでした。
移入し過ぎていると、時折、現実と楽曲製作がリンクしているんじゃないかと戦慄することがあります。 この楽曲製作時、とある訃報を耳にして目を赤くしながら作業をしていたことをはっきりと覚えています。
喜劇も悲劇も突然訪れるもので、やろうと思えばいつでもできたことに対する後悔ほど自分を追い詰めたくなるものはありません。 消えたり居なくなったりする前に、言いたいことや伝えたいことははっきりと口にしておきたいものですね。
PVは使い方を覚えるのに苦戦していたAfter Effectsを使って、 簡単なものでもいいからとにかく一つ形にしてみようと思い製作しました。
イラストはpixivで「星空」と検索して出てきた冬灯紗沙さんの絵に一目惚れし、何としてでも使用許可を得たいとメッセージを送りました。 AEを使って動画を作りきることが目的だったのであまり難しいことはせず、 まずはVJ素材を多く用いて絵をさらに綺麗に見せられるようにと心がけました。
毎年初夏が近づくと命座が頭の中でふと流れ出したり、お風呂場で口ずさんだりしてしまい、 粗いMIXも今では心地よく聴こえるようになりました。
もうすぐそんな季節が訪れようとしています。
私はこの歌が好きです。